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バラのブリザードはどうなのか?

 

半永久的にお花の姿が楽しめると人気のブリザードフラワーは、フランスで1991年に技術が開発されて以来、世界中のフローラルデザイナーに愛用されています。なお、正式名称は「保存した」を意味するプリザーブド(preserved)フラワーです。日本では、凍らせたようにお花の美しさが長持ちするイメージからか、ブリザードフラワーの名前で広く認知されています。

 

ブリザードフラワーと言えば、バラや小さな可愛いお花を一緒にアレンジしたポットやブーケが主流です。お花の水分を抜く薬剤を開発したフランスのヴェルモント社は、一年中バラが咲く環境にある赤道直下の南米エクアドルに工場を持っています。バラは、見た目が華やかで、高級感があって、愛情や情熱を意味するお花なので、世界中でプレゼントとしての需要が高いのです。日本でも、母の日のギフトやお誕生日のプレゼントなどの定番になっています。また、結婚式のブーケやリースをブリザードフラワーにして残しておくことも流行っています。

 

気になるのは、どのくらい持つかということです。バラのブリザードフラワーは一般的に2年以上、特別なガラスケースに入れておくと7年以上も長持ちすると言われています。その期間が過ぎたら、少しずつ色あせたり、花びらの張りがなくなり、先から裂けやすくなります。でも元々肉厚なお花なので、小さくて薄い花びらのお花よりは退化は少なく壊れにくいのが特徴です。バラの美しさを長く楽しみたい場合は、置き場所に気をつける必要があります。弱点は直射日光と湿気なので、窓辺から離し、風通しの良い棚などに置くのがオススメです。

 

ブリザードフラワーはどのように作られるのでしょう。まず、新鮮な状態のバラを、脱色と脱水の作用がある液体に浸けます。ここで色が落ちてしまうので、液剤から取り出した後は、着色用の液体に浸けられます。その後、乾燥させてから、フローラルデザイナーによって様々なアレンジが成されます。このような過程を経て作られるので、生花と違って花粉が出ることがなく、水遣りの必要もありません。造花のようにリアリティの無さを感じることもなく、限りなく自然な状態に近いのが魅力です。また、ドライフラワーのようにすぐに茶色く変色してボロボロに壊れてしまうこともありません。薔薇でドライフラワーを作ると、どうしてもお花の色がセピア色系のカラーになってしまうので、色鮮やかさの点でも大きな違いがあります。

 

加工が必要な分、お値段が張りますが、保存に関するストレスが少なく、お気軽に長期間お部屋のインテリアとして利用できるので、人気が高いと言えます。

 

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